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ユニクロ、アダストリア、UA、無印の2月度は前年越え 春物の動き出し好調

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大手SPA、セレクトショップ、専門店の2019年2月の売上高(既存店ベース)は、気温上昇に伴って春物が好調に動き出し、前年実績を越えたという声が目立つ。特にアダストリアは2ケタ増と大きく伸ばした。春需要本番の3月への期待も高まる。

アダストリアの既存店売り上げは前年同月比14.8%増。前年2月が一昨年に対し2.7%減と落としていたことを加味しても好調だ。「1月の早い段階でセールを切り上げ、春物を立ち上げて店頭の鮮度を高めた。その結果、基幹の『グローバルワーク(GLOBAL WORK)』『ニコアンド(NIKO AND...)』『スタディオクリップ(STUDIO CLIP)』『ローリーズファーム(LOWRYS FARM)』全てが好調だった」(広報担当者)。同社は19年から年明けの福袋販売をやめたが、「それによって2月の客数が増えたといったことはない」という。

好調が続くユナイテッドアローズ(UA)は、小売りとネット通販の既存店売り上げが同6.1%増。特にウィメンズの動きがいい。ウィメンズは「MD刷新の成果で基本的に好調であることに加え、2月は(子どもの入卒園などの)オケージョン需要があって伸びた」(広報担当者)という。

ユニクロの国内既存店とECの合計売上高は同3.0%増。18-19年秋冬は暖冬に苦しんだが、「2月は昨年よりも全体的に気温が高めに推移したことで春物が好調だった」(広報担当者)という。売れているのは、ウィメンズ、メンズともにスエットトップス、“ブロックテック”のパーカやコート。ウィメンズでレギンスパンツ、3Dニットなど。昨年は1月下旬に売り出した「ユニクロ ユー(UNIQLO U)」を今年は2月1日に発売したことで、客数増にもつながった。

「無印良品」の良品計画は、既存店売り上げが同3.7%増、衣服・雑貨カテゴリーに限ると同5.0%増だった。ただし、「既存店売り上げは24カ月連続で前年実績をクリアしているものの、目標売上高に対しては未達」(広報担当者)という。衣服では特に冬物のセール販売が足を引っ張ったが、裏毛のパーカや新仕様のデニムパンツなどの春物は好調。生活雑貨はヒット品番に欠ける大型家具や、暖冬の影響を受けたファブリック類が引き続き低調だった。18年秋から大型家具でも価格見直しに注力しており、春の新生活需要で結果につながることを期待する。

しまむらの主力「ファッションセンターしまむら」の既存店売り上げは3.0%減。引き続き苦戦が続く。「スカートやワンピース、ショート丈のニットカーディガンなどのトレンドアイテムは好調」(広報担当者)だ。